ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

本文

木造地蔵菩薩坐像

県指定文化財

指定年月日

昭和53年4月7日

所在地

大字田川字作園乙59-2 [地図]

所有者

禅定寺

木造地蔵菩薩坐像

ヒノキの寄木造(よせぎづくり)で、彩色されている。左手に宝珠(ほうじゅ)、右手に錫(しゃく)杖(じょう)を持つ地蔵菩薩の典型的な姿で表現されるが、錫杖は失われている。額(ひたい)中央には白(しろ)豪(ごう)、両目は水晶を嵌め込んだ玉(ぎょく)眼(がん)である。首筋は三道(さんどう)を表し、左足を前にして安座(あんざ)している。切れ長な目に、鼻筋が通ってすっきりした面持ちであるが、ふっくらした両頬にあどけない少年の風情がある。衣の上に袈裟をつけている。彫りだされた衣文は複雑で、自然なしわを表現している。
玉眼や姿態、衣文の表現などに在地での造立とは異なるリアルさがみられることから、鎌倉時代の最新流行を取り入れた秀作である。

文化財一覧へ戻る